米国支配層の目論む先制核攻撃

桜井ジャーナル 2017.8.7より転載


広島へ原爆を投下して以降、米国支配層は一貫して先制核攻撃を目論み、沖縄の軍事基地化も進めた

広島が原子爆弾で破壊されたのは72年前の8月6日のことだった。64キログラムのウラニウム235を使った原子爆弾「リトル・ボーイ」をアメリカ軍の爆撃機が投下、兵士2万人以上のほか、市民7万人から14万6000人が殺された。合計すると9万人から16万6000人に達する。勿論、その後も環境中に放出された放射性物質によって人間を含む生物が殺され続けてきた。8月9日には長崎にも原爆が投下されている。

広島と長崎のほか、日本の大都市は焼夷弾で焼かれた。破壊された都市のひとつが東京。1945年3月9日から10日にかけて約300機と言われるB29爆撃機が深川、城東、浅草などを中心に空爆した。その際、そうした地域の周囲に焼夷弾を落として火の壁をつくって逃げ道を奪い、それから攻撃している。10万人、あるいはそれ以上とも言われる住民が殺された。こうした住民逆去るを目的にした空爆を指揮した人物がアメリカ空軍のカーチス・ルメイ少将(当時)。アメリカが負けたなら、確実に戦争犯罪人として裁かれたと言われている人物だ。

この軍人米国支配層は第2次世界大戦の後も続く。1948年にSAC(戦略空軍総司令部)の司令官に就任したルメイは1950年に勃発した朝鮮戦争でも同じような空爆を朝鮮半島の北部で実施、3年間に人口の20%を殺したと本人も認めている。アメリカ軍が日本へ投下した爆弾は約16万トン、朝鮮戦争では63万5000トンだと言われている。

ルメイがSACの司令官になった1948年、「ロバート・マックルア将軍は、統合参謀本部に働きかけ、ソ連への核攻撃に続く全面的なゲリラ戦計画を承認させ」(クリストファー・シンプソン著、松尾弌訳『冷戦に憑かれた亡者たち』時事通信社、1994年)、翌年に出されたJCS(統合参謀本部)の研究報告では、ソ連の70都市へ133発の原爆を落とすという内容が盛り込まれていた。(Oliver Stone & Peter Kuznick, “The Untold History of the United States,” Gallery Books, 2012)

1954年になると、ルメイが指揮するSACはソ連に600から750発の核爆弾を投下、118都市に住む住民の80%、つまり約6000万人を殺すという計画を作成した。この年の終わりにはヨーロッパへ核兵器を配備している。

1956年にSACは核攻撃計画に関する報告書(SAC Atomic Weapons Requirements Study for 1959)とその分析を作成した。それによると、ソ連、中国、東ヨーロッパの最重要目標には水爆が使われ、ソ連圏の大都市、つまり人口密集地帯に原爆を投下することになっていた。1957年初頭に作成されたドロップショット作戦も先制攻撃が想定され、300発の核爆弾をソ連の100都市で投下、工業生産能力の85%を破壊することを予定している。(Oliver Stone & Peter Kuznick, “The Untold History of the United States,” Gallery Books, 2012)

こうした先制核攻撃計画がアメリカで練られているころ、沖縄では「銃剣とブルドーザー」で土地が強制接収され、軍事基地化が推し進められていた。1953年4月に公布/施行された布令109号「土地収用令」に基づく暴力的な土地接収で、武装米兵が動員されている。1955年の段階で沖縄本島の面積の約13%が軍用地になった。

1955年から57年にかけて琉球民政長官を務めた人物がライマン・レムニッツァー。この軍人は決して有能ではないのだが、第2次世界大戦の終盤、シチリア島上陸作戦を指揮したイギリスのハロルド・アレグザンダーに取り入ることに成功してから要職に就くようになった。

アレグザンダーはイギリス女王エリザベス2世に近い人物で、上陸作戦の際、下にいたのはイギリス軍のバーナード・モントゴメリーとアメリカ軍のジョージ・パットン。モントゴメリーはウィンストン・チャーチルに近い。

アレグザンダーはモントゴメリーに花を持たせようとしたことから連絡将校だったアメリカの軍人が怒って対立、替わってそのポストに就いたのがレムニッツァー。この人物は貴族が大好きで、伯爵だというアレグザンダーの操り人形になる。レムニッツァーとアレン・ダレスを引き合わせたのは、このアレグザンダーだという。そして、レムニッツァーとダレスはフランクリン・ルーズベルト大統領に無断でナチスの幹部と秘密交渉を始めた。サンライズ作戦だ。(アレン・ダレスなどウォール街の住人は1933年から34年にかけてルーズベルトを排除してファシズム体制を樹立するクーデターを計画していた。)

1945年5月にドイツが降伏した直後、チャーチル英首相はJPS(合同作戦本部)に対してソ連へ軍事侵攻するための作戦を立案するように命令、そして作成されたのがアンシンカブル作戦。7月1日に米英軍数十師団とドイツの10師団が「第3次世界大戦」を始める想定になっていたが、これは参謀本部の反対で実現していない。その直後にチャーチルは下野する。

首相でなくなってもチャーチルは大きな影響力を維持、1946年3月にはアメリカのミズーリ州フルトンで演説し、その中で「鉄のカーテン」が降りていると発言、冷戦の幕開けを宣言している。そして1947年、彼はアメリカのスタイルス・ブリッジス上院議員と会った際、ソ連を核攻撃するようハリー・トルーマン大統領を説得して欲しいと頼んだと伝えられている。

そのトルーマンはルーズベルト大統領の急死を受け、副大統領から昇格したのだが、このふたりは親しくなかった。トルーマンのスポンサーだったアブラハム・フェインバーグはシオニスト団体へ法律に違反して武器を提供し、後にイスラエルの核兵器開発を資金面から支えた富豪のひとりだ。

アレン・ダレスやライマン・レムニッツァーと同じようにソ連を先制核攻撃しようと目論んでいたひとりがカーティス・ルメイ。この好戦派グループとケネディ大統領は対立、キューバ侵攻作戦ではアメリカ軍が軍事侵攻することを認めず、ミサイル危機を話し合いで解決する。つまり、ソ連を攻撃するチャンスを潰してしまった。

アメリカ軍がキューバ軍を装って「テロ」を繰り返し、キューバに軍事侵攻するというストーリーのノースウッズ作戦も拒否した大統領はダレスをはじめとするCIA幹部を解任、レムニッツァーの議長再任を認めない。レムニッツァーはNATOを指揮するようになるが、NATOには秘密部隊が存在、イタリアやフランスで要人暗殺や擬装テロを繰り返すことになる。

テキサス大学のジェームズ・ガルブレイス教授によると、レムニッツァーやルメイを含む好戦派は1963年の終わりにソ連を奇襲攻撃する予定だったという。その頃になればアメリカはICBMを配備でき、しかもソ連は配備が間に合わないと見ていたのだ。そのために偽旗作戦のノースウッズも作成されたのだが、1963年6月にケネディ大統領はアメリカン大学の学位授与式(卒業式)でソ連との平和共存を訴える。そして11月22日にテキサス州ダラスで暗殺された。その翌年、日本政府はルメイに対し、勲一等旭日大綬章を授与している。

アメリカの支配層にとって核兵器は一貫して攻撃のためのもの。これが「抑止力」や「核の傘」の実態だ。守りという点から考えると沖縄に基地を集中させるのは得策でないが、使い捨ての出撃基地だと考えれば納得できる。



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Sputnik日本
2017年03月15日 23:00短縮 URL
ドミトリー ヴェルホトゥロフ
https://jp.sputniknews.com/opinion/201703153435582/より転載
米国は日本の自衛隊を北朝鮮上陸作戦に向け準備する可能性がある
朝鮮半島の状況は、これまでに比べはるかに危険であるように見える。 韓国は、パク・クネ(朴 槿恵)氏が大統領を罷免され、政権の移行期にあるし、マレーシアではキム・ジョンンナム(金正男)氏殺害をめぐるスキャンダルが続いている。そして朝鮮半島では、これまで前例のない規模の軍事演習Key Resolve/Foal Eagleが展開されている。そこでは米特務部隊が公然と、北朝鮮の指導者キム・ジョンウン(金正恩)委員長殲滅に向けた技術に磨きをかけている。北朝鮮は当然ながら、こうした事に対し反発し、最新鋭ミサイルの度重なる打上げ実験や準備中の核実験により答えている。

北朝鮮 金正男氏殺害は「米韓による暴挙」
© REUTERS/ KCNA
北朝鮮 金正男氏殺害は「米韓による暴挙」
しかしこうした状況に加えて、日米の軍事活動が積極化している点にも関心を向けるべきだろう。これは、米国が実際に、北朝鮮に対する軍事作戦を計画しており、それに日本の自衛隊が加わる可能性のあることを示唆しているからだ。

2017年1月すでに、米海兵隊のF-35Bが10機、移された。この最新鋭ステルス戦闘機は、陸上の基地からも又ワスプ級強襲揚陸艦タイプの航空母艦からも飛び立つことができる。軍艦自体そして、F-35Bさらに6機は、今年夏に日本に派遣されるが、それが早まる可能性もあると見られている。これで米国は、北朝鮮のすぐ近くの在日米軍基地に、ピョンヤンまで飛んでゆける最新鋭戦闘機による飛行大隊を置くことになる。こうした出来事自体、大変重要な意味を持っている。

また毎年行われる演習と共に、非常に特殊な演習もいくつか行われた。例えば韓国では、すでに昨年10月、米韓演習Teak Knifeが実施され、そこでは北朝鮮の核心施設、ミサイル及び核施設の奪取と破壊を目的にしたスキルが磨かれた。そして今度は3月の初めに日本で、Teak Knife.よりもさらに興味深い日米演習が始まった。この演習について、知られていることは多くない。新潟と群馬両県の演習場を舞台に、米軍支援の下、海兵隊用の航空輸送機MV-22 オスプレイ6機を使って、自衛隊のパラシュート降下部隊員の訓練が行われるようだが、この乏しい情報からも、いくつかの結論を出すことができる。

まず第一に、上陸訓練は、正確には日本の防衛のためのものではない。日本の自衛隊の課題は、敵の艦隊に対する反撃、そして日本の領土に上陸した敵の海兵隊員の侵攻阻止と殲滅にこそ、あるべきだからだ。しかし今回の演習プログラムは、全く別で、日本以外の場所に上陸しようというものだ。

核実験場で活動継続=米研究所が人工衛星画像-北朝鮮
© REUTERS/ KCNA
核実験場で活動継続=米研究所が人工衛星画像-北朝鮮
第二点として、新潟、群馬両県は、山岳地帯を持ち、そもそも群馬県には海への出口さえない。海岸部やその周辺の地形は、極めて北朝鮮東部海岸の多くの地域、とりわけ非武装地帯付近の地形を思わせる。新潟県沿岸部と海から離れた群馬県にある2つの演習場での訓練は、明らかに、上陸ばかりでなく陸地内部の山岳地帯への攻撃を念頭に置いてのものだ。 また米国と日本の艦隊が、東シナ海で合同演習を行っていることが、ついに明らかになった。おまけに米国側からは、コリア海域における米国の主要な攻撃力である空母カール・ヴィンソン(Carl Vinson)が参加した。

このように、日本の陸上及び海上自衛隊は、国外での作戦に向けた準備をし始めた。今回、北朝鮮東部沿岸部の諸条件に最大限近い場所が、訓練の場に選ばれた以上、想定されているのは朝鮮半島である。この事は、米軍司令部には、北朝鮮に対する軍事作戦計画(その事は公にされていない)があり、米軍が、在日米軍基地と自衛隊の積極的利用を暗に考えていることを物語っている。米軍司令部は、大規模な軍事紛争が起きた場合、韓国軍は、北朝鮮軍(朝鮮人民軍)の攻撃により撃破されるか、緊急援助を求めるほどの損害をこうむると考えているようだ。それで、米軍の移動には時間がかかるため、日本の自衛隊が予備力とみなされているのだ。しかし、自衛隊が最初から、例えば上陸作戦から、紛争に参加する場合も考えられる。

その際、日本が戦争に加わる口実を、米国は長く模索する必要はないだろう。北朝鮮は先に、在日米軍基地をミサイル攻撃する用意をしていると言明した。この事自体、十分な口実となる。それゆえ日米合同の軍事作戦が実現し得るか否かは、単に政治的意志の問題である。もし関係当時者すべてが、平和的手段で問題を解決できなければ、手持ちのあらゆるカードを切る可能性も出てくるに違いない。

ゴールドマン・サックスとトランプによる壮大な取り込み詐欺


マスコミに載らない海外記事2016年12月26日 (月)より転載

ゴールドマン・サックスとトランプによる壮大な取り込み詐欺

Matthew JAMISON
2016年12月24日
Strategic Culture Foundation

アメリカ政治史上、最も未熟で、知的に空虚で、邪悪なものの一つだった2016年共和党予備選挙運動は、アイデアや政策は皆無で、遊び場でのいじめレベルのちゃちな中傷に満ちていた。フロリダ州上院議員マルコ・ルビオは、ドナルド・トランプを激しく攻撃し、仲間の共和党員たちにこう懇願した。“我々がここで相手にしているのは、皆さん、詐欺師ですよ。そもそも、彼は彼は普通の人びとのために戦うのだというアイデアで選挙活動をしています。ところが、彼は全生涯を、普通の人びとをぼったくって生きてきたのです”。トランプの言葉によれば、ワシントンDCの政治エリートやウオール街は“アメリカを骨の髄までしゃぶった”のだ。トランプの選挙終幕広告では、対象の非難が、一般には気付かれないよう、賛同を得たい集団しか理解できない表現を用いた反ユダヤ主義に満ちていた。ゴールドマン・サックスのユダヤ人CEOロイド・ブランクファインの姿が画面上で点滅し、語り手が単調に語りかける。“アメリカの労働者階級を略奪し、アメリカの富を奪い取り、その金を極少数の大企業と政治エリートの懐に押し込んだ経済的判断の責任を負うべきはグローバルな権力構造です”。トランプは“問題を解決する”という曖昧な約束で選挙活動をした。“アメリカを再度偉大にする”という彼の空虚な選挙スローガンは、アメリカ、特にオハイオ州、ペンシルヴェニア州、ミシガン州やウィスコンシン州などのラストベルト地域州の白人労働者階級が、ウオール街銀行家たちと結託し、国益のために尽くすより、不正手段で私腹を肥やすことに関心がある東海岸や西海岸の知的、政治的既存支配層にひどく裏切られたと非難していた。

これは、トランプによる驚くべき転位行動、名人芸だった。これは彼が生涯通じてやりとげたものの中で、おそらく最大の取り込み詐欺だ。実際、(負債は言うまでもなく) ウオール街に、実に多くの友人と深いつながりがあり、労働者の利益が、自分の利益追求と一致しない場合には、労働者を踏みにじって経歴を築きあげた億万長者が、アメリカのブルーカラー労働者の偉大な擁護者、救世主となり、“八百長の” DC/ウオール街制度を、普通の人びとのために機能させるようにすると、実に多くのアメリカ人をだますことができようなどと想像するのは困難だった。トランプが、閣僚に選んだ連中を吟味さえすれば、ラストベルト地域の、つらい思いをしている、大半が無学な白人労働者階級に訴えかけるための策略に過ぎなかったことがわかる。2008年世界的金融危機後、重心が、いささか反ウオール街側に移動し、ホワイト・ハウスを支配している民主党が、エリザベス・ウォーレン上院議員やバーニー・サンダース上院議員などの反ウォール・ストリート改革者の影響を受けるようになって、ワシントンDCでは、長年、準ペルソナノングラータだったが、トランプ時代に、ウオール街は絶好調に戻る。

アメリカのあらゆるウオール街投資銀行の中で、最もひどく、邪悪で、危険なのはゴールドマン・サックスだ。色々な点で、これを銀行と呼ぶことはできまい。酷く腐敗した犯罪的職業により近い。マフィアだ。ローリング・ストーン誌は、ゴールドマン・サックスの道義に反する商法を徹底分析し、同社を巨大“吸血イカ”と命名した。ゴールドマン・サックスの腐敗リストは膨大で、それについて十分記述するには本が一冊必要だ。世界金融危機と大不況を引き起こしたサブプライム抵当権スキャンダルにおける、同社の役割は十分に実証されている。ほとんどユーロを破壊した、ギリシャ負債危機における同社の役割も同様だ。同社が顧客に対して行っている詐欺的行為は、日常茶飯事の高いレベルのものだ。残虐で加虐的な政権のための資金洗浄。2015年に、2300万ドルを得た同社CEO、ロイド・ブランクファインのような強欲幹部は、典型的な汚い金儲けをする醜い人間だ。どのように切り分けたところで、誰も、まして銀行家が、一年間の仕事で、それに値するわけがない。おそらくは、医師や教師などの極めて重要な公務員だけだろうが、そのような法外な金額を得ているのは、既に裕福な連中や(彼ら自身)を金持ちにするために動いている連中だ。更に、ゴールドマン・サックスとアメリカ政府の間には回転ドアがある。多くの点で、アメリカ経済は、ゴールドマン・サックスによって動かされている。ジョージ・W・ブッシュのハンク・ポールソン同様、ビル・クリントンの財務長官ロバート・ルービンやラリー・サマーズはゴールドマン・サックス社員だった。

今や、ウオール街とゴールドマン・サックスは、来るトランプ政権の乗っ取りを歓喜している。トランプの首席戦略官、スティーブ・バノンは元ゴールドマン・サックス社員だ。トランプが、アメリカ経済の世話役をつとめる財務長官に選んだ、スティーヴン・マヌーチンなる人物は、元ゴールドマン・サックス社員だ。ゴールドマン・サックス社長、ゲーリー・コーンが、トランプ・ホワイト・ハウスの米国家経済会議委員長になる。これが、ライバル、ヒラリー・クリントンやテッド・クルスをゴールドマン・サックスは“完全に、完全に支配している”といったトランプその人だ。トランプは、しばしばクリントンのゴールドマン・サックスでの講演を引き合いに出し“アメリカの主権破壊を画策するために、国際的銀行と秘密裏に”会っていると非難した。しかし、トランプの元選対責任者コーリー・レヴァンドフスキはこう言っていた。“これはメディアの問題だ。人びとは、ドナルド・トランプが言うことすべてを額面通りに受け取っている。”確かに、もしトランプを、ホワイト・ハウスに送り込んだ有権者たちが、トランプが言うことは眉につばを付けて聞くべきであるのを理解さえしていれば、これからトランプ大統領と、それがもたらす災害は、たぶん避けることができていたろう。しかし偉大なアメリカ・テレビの登場人物、JR ユーイングが言う通りなのだ。“アメリカ国民の愚かさを過小評価してはいけない。”トランプに、いささかの功績を認めねばなるまい。彼は現代で、おそらく最も偉大な詐欺師だ。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/12/24/great-goldman-sachs-trump-con-job.html
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「ヒラリーよりまし」と思って、記事翻訳をしていたので、宗主国政治の展開には驚かない。二国間FTAで、ぼったくりされるのは必定。こういう海外記事はマスコミには載らない。

トランプ大統領のアメリカとの外交

アメリカ大統領選挙はトランプが勝利し、TPP反対を標ぼうするブログ主としては良いことだとおもいます。
では、トランプ大統領のアメリカとどのように外交すべきか、参考になるブログを2本転載します。

1本目は2016年11月6日   田中 宇しのブログです。http://http://tanakanews.com/161106trump.php
トランプが勝ち「新ヤルタ体制」に
2016年11月6日   田中 宇

 最近、イスラエルの諜報機関モサド系の情報サイトと言われる「デブカファイル」を定期的に見るようにしている(イスラエルのサイトっぽく、ウェブサイトのセキュリティに問題があるとブラウザが表示する時があるが)。米国とその同盟諸国のマスコミやシンクタンクが発信する情報は、ロシアや中国などの非米諸国を敵視する方向で、国際情勢に対する解説を歪曲する傾向が増している。歪曲はだいたい画一的なので、米欧日のマスコミの解説を読むと、その多くが歪曲されているとわかるが、歪曲なしの解説がどんなものかはわからない。大勢と異なる論調の解説を探して読み、自分なりに納得できる解説を構築するのが私の作業だ。デブカファイルは、大勢と異なる論調の解説がわりとよく載る。 (Russian-Syrian Aleppo tactics await the South)

 イスラエルは米国の同盟国ということになっているが、911以来の米国の過激な中東戦略の(未必の故意的な)大失敗で窮地に陥らされ、米国の裏の意図を探る必要に迫られてきた。最近のイスラエルはロシアに擦り寄る傾向を強めており、それが、デブカや他のイスラエルのサイトに異説(独自の歪曲?)が載りやすい一因かもしれない。 (中東和平に着手するロシア) (イスラエルがロシアに頼る?)

 最近、デブカの記事で私が注目したのは「トランプが米大統領になると、ロシアのプーチン、中国の習近平との間で、これからの世界秩序に関するサミットを行い、米露中の影響圏の再配置が行われるだろう」という予測だ。これは、米国が次期政権になったら中東を中心とする国際政治がどう変わるかを予測した記事のひとこまだが、この予測が正しいとしたら、11月8日の大統領選でトランプが勝つと、世界は「新ヤルタ体制」と呼ぶべき新たな状況に転換することになる。米国が「非米側」に転向してしまうことでもある。 (Clinton and Trump offer diverse ME scenarios)

 第2次大戦でドイツ(日独)の負けが見えてきた1945年2月、米英とソ連の首脳がクリミアのヤルタで会談し、ドイツを倒したら東欧をソ連の影響下に入れることや、5大国(米英仏ソ中)が対等に協調する国連安保理の体制決定、ソ連の対日参戦など、米英ソの影響圏の再配置を決めた。英国はソ連を敵視していたが、米国はソ連(や中国)と協力してユーラシアを安定化することをめざした。ヤルタ会談や、その前後のカイロ会談、ポツダム会談などで、米国主導で描かれた、米欧とソ中が協調する戦後の多極型の世界体制がヤルタ体制だ。 (ヤルタ体制の復活)

 この体制はその後、英国が、米国の軍事産業や議会、マスコミ(これらを総称して「軍産複合体」)を巻き込んでソ連敵視を煽る策が成功し、米ソが協調関係から敵対関係に転換したため短命に終わり、冷戦体制に取って代わられた。アジアでも1950年の朝鮮戦争後、米国(日韓)が中ソと恒久対立する冷戦体制が確定した。(多極主義者は経済まで手が回らなかったようで、経済面は米単独覇権主義のみが先行し、英国の主導でドルを単独の基軸通貨にするブレトンウッズ体制が1944年に確立した) (「ブレトンウッズ2」の新世界秩序)

 ヤルタ体制から冷戦体制への転換の歴史から透けて見えるのは、米国(米英)の上層部に、ソ連(露中)と協調したい多極主義と、ソ連との敵対によって米英覇権を強化したい米単独覇権主義の勢力が対立・騙し合い・潰し合いしていることだ。冷戦時代を通じて米単独覇権主義の方が勝っていたが、1972年のニクソン訪中・米中協調開始以降、多極派が単独覇権派を凌駕する場面が目立つようになり、1990年後の冷戦終結・ソ連崩壊によって、ソ連(ロシア)との敵対構造自体がいったん崩壊・喪失した。 (ニクソン、レーガン、そしてトランプ) (世界多極化:ニクソン戦略の完成)

 ソ連崩壊は米単独覇権体制の恒久化・全面勝利なのだという「歴史の終わり」的な見方が90年代に出たが、強力な敵国との対立構造の喪失により、米単独覇権を維持してきた軍産複合体の役割自体が低下した。代わりに、90年代から急拡大した米英債券金融システムの「カネのちから」で世界を支配する金融覇権体制(IMFのワシントンコンセンサス、アジア通貨危機など)が強化された。00年のIT株バブル崩壊後、金融覇権が揺らぎ出したのに呼応して、軍産複合体が01年の自作自演的な911テロ事件で劇的に復権し、ソ連の代わりにアルカイダ(イスラム世界)と「第2冷戦」的な恒久対立をする「テロ戦争」が、米単独覇権主義として再台頭した(911は覇権中枢のクーデターだった)。 (覇権転換の起点911事件を再考する) (911事件関係の記事) (激化する金融世界大戦)

 だが「(冷戦と同じ長さの)40年続く」と予言されたテロ戦争は、15年しか持たなかった。イラク戦争の開戦事由の捏造の露呈、イラクやアフガニスタンの軍事占領のひどい失敗、リビア、シリアの内戦での戦略失敗、ブローバック的な欧州でのテロ頻発や難民流入危機など、あまりにひどい「未必の故意」的な失策の連続の末に、15年後の今、米欧の人々の多くが、テロ戦争にうんざりする事態を生んでいる。この有権者のうんざり感の中から、今回の米大統領選挙でのトランプの意外な優勢が出てきた。 (得体が知れないトランプ) (テロ戦争の終わり) (中露を強化し続ける米国の反中露策)

 私は、テロ戦争の失敗を、偶然の産物でなく、米覇権中枢における米単独覇権主義者と多極主義者の対立の一環としての、テロ戦争という単独覇権戦略を意図的に下手くそにやって失敗させる多極主義者の策略の結果であると考えている。ブッシュ政権の、チェイニー副大統領やネオコンの面々(ウォルフォウィッツ国防副長官ら)の中に、単独覇権主義者のふりをした多極主義のエージェント(隠れ多極主義者)が多数混じっていた疑いがある。彼らは、外交や戦争戦略のプロのくせに、イラク大量破壊兵器の不存在など、すぐばれるウソを繰り返し、やり方が異様に下手だった。 (ネオコンは中道派の別働隊だった?) (ネオコンと多極化の本質)

 オバマ大統領も、13年にシリア空爆を直前で撤回して米国の信用を引き下げた挙句、ロシアにシリア問題の解決を丸投げし、ロシアの中東覇権の拡大を引き起こしており、隠れ多極主義の疑いが濃い。ヒラリー・クリントンも、大統領に就任するまでは軍産複合体に極力迎合し、就任したら態度を微妙に変える隠れ多極主義なのかもしれないが、トランプはもっと直裁的で「隠れ」の部分がほとんどすっ飛んでおり「シリアにおいてロシアのテロリスト退治は成功しているのだから、米国はこれまでの馬鹿げたロシア敵視をやめて、ロシアと協調してテロ退治をやるのが良い」と明言している。 (プーチンを敵視して強化してやる米国) (米選挙不正と米露戦争の可能性) (シリアをロシアに任せる米国)

 単独覇権派と多極派の戦い(暗闘)は、未必の故意的な失策で単独派を潰す多極派の911以来の策が奏功し、「隠れ」の演技が必要ないところまで来たようだ。だから「隠れ」の演技にこだわるクリントンは、軍産の圧倒的な支持支援を受けているのに優勢を伸ばせず、「隠れ」の仮面を外して露骨な多極主義を見せるトランプの方が有力になっている。機密メール問題の捜査再開を表明し、土壇場でクリントンを不利に陥れたFBIの策は、隠れ多極主義のオバマがやらせたものと推測できる。投票3日前の現時点で、私は、大統領選挙はトランプが勝つと予測している。 (土壇場のクリントン潰し)

▼米国の軍事力を中東で浪費させ効率よく多極化に誘導したネオコンやチェイニー

 1945年のヤルタ会談から、2017年にトランプが大統領になった場合に起こりそうな「新ヤルタ会談」的な米露中サミットまでの約70年間の、多極主義と米単独覇権主義の長い暗闘について書いたが、ヤルタ会談は、欧日中など全世界で何千万人もの死者を出した第2次大戦に付随する出来事だ。米国が、ヤルタ体制を作って世界を多極化しようとしたのは、それまでの英国覇権体制を壊し、多極化によって世界経済の長期的な成長力を引き出すためだった。 (覇権の起源<3>ロシアと英米) (覇権の起源)

 単独覇権体制は、英米などどこの単独であっても、覇権体制を維持するために敵視・抑圧される国々(途上諸国、新興諸国)の経済成長を長期に阻害する。多極型の方が、世界経済の発展を引き出せる(90年代以降、単独覇権体制下で米欧が経済発展したのは、実体経済でなく債券金融バブルが拡大したからだ。近いうちにリーマン危機以上のバブル崩壊が起きる)。2度の世界大戦の時期は、世界大戦を起こして多大な殺戮や破壊をやることで、世界を多極型へと転換・再起動しようとした。 (資本の論理と帝国の論理) (多極化の本質を考える)

 対照的に現在は、覇権の転換に関わる戦争が、ほとんど中東だけに限定されている(他はウクライナ東部ぐらいしかない)。中東では何百万人もの人々が犠牲になっているが、米国の軍事力が中東で浪費されているため、戦争は中東以外に広がらず、世界大戦にならない。中東の人々の犠牲のもとに、他の地域の人々の安穏とした生活が保たれつつ、多極化が進行している。覇権転換のやり方として、覇権運営者たちは、70年前よりも効率的・人道的な手法をとっている。イラク戦争で(わざと)大失敗をやらかしたネオコンやチェイニーの「功績」といえる。 (せめて帝国になってほしいアメリカ)

 70年前のヤルタ体制で、英国は、ヤルタ体制を壊して冷戦体制に転換させる役回りだった。しかし今回は対照的に、英国自らが多極化を推進し、他の欧州諸国より早く多極化の波に乗ることで、自国の発展を維持する戦略をとっている。英国はキャメロン政権の時から、中国が作る国際銀行AIIBに、米国の反対を押し切って加盟表明するなど、多極主義的な動きをしていたが、メイ政権になってロシアと和解すると表明し、多極主義を加速したい感じだ(英上層部は最近、暗闘感が強いが)。 (多極派に転換する英国)

 FBIのクリントン捜査再開表明後、メイの英首相官邸が、トランプ陣営に接触し、会合の場を持ったという。英政府は、トランプの勝ちを予測して接近してきたのかもしれない。トランプが勝った場合に進みそうな新ヤルタ体制において、英国は破壊者でなく協力者だ。新ヤルタ体制になったら、独仏(EU)は米国覇権下からの離脱傾向を強め、EU軍事統合を進めて対露和解し、NATOを有名無実化していきそうだ。豪州や韓国は中国に吸い寄せられる傾向を強める。日本は、何が起きているのか把握できず、茫然自失的な無策が続く。 (Is Downing Street Bracing For A Donald Trump Win?)

 70年前も今回も、タナボタ的に優遇されているのが中国だ。70年前の中国は、日本によって山奥に追い詰められていた弱小の国民党政権だったが、米国は蒋介石をカイロ会談に招待し、世界5大国の一つとして厚遇した。数年後に蒋介石は内戦で毛沢東に敗れ、朝鮮戦争後は共産中国と米国が対立に入り、中国のタナボタ状態は長続きしなかった。だが今回また米国は、南シナ海問題などで中国を国際政治のお芝居として敵視する演技を続けているが、本質的に米国は中国の台頭を抑止せず放置している。カイロ会談からニクソン訪中を経て現在までの70年の米中関係を眺めると、中国を多極型世界の地域覇権国の一つに仕立てるのが米国の長期戦略だとわかる。 (多極化の進展と中国) (加速する中国の優勢)

2本目は北野幸伯 [国際関係アナリスト]【第29回】 2016年11月9日ダイヤモンド・オンラインより転載http://diamond.jp/articles/-/107231
トランプ大統領の「安保タダ乗り論」にどう対処すべきか
北野幸伯 [国際関係アナリスト]
【第29回】 2016年11月9日
著者・コラム紹介バックナンバー

ヒラリー・クリントンとの激戦を制したドナルド・トランプ。数々の暴言で知られるトランプだが、間もなく日本の同盟国・米国の大統領になる。この事実を私たちは受け入れ、未来に目を向ける必要がある。今回は、「日本は、トランプとどうつきあうべきなのか?」を考えてみよう。
なぜ、泡沫候補が
勝利できたのか?

 日本に対しても、「もっと金を出さなければ、米軍を撤退させる」「日本が核を保有することは悪いことではない」とトンデモ発言を繰り返し、日本人と日本政府を困惑させてきたトランプ。まず、当初「愉快候補」「泡沫候補」と思われていたトランプが、なぜ勝利できたのかを考えてみよう。

 1つ目の理由は、「グローバル化」への反発である。

「超富豪が世界を牛耳っている」というと、「陰謀論」と捉える人が大半だろう。しかし、近年「本当にそうなのではないか?」という事実も出てきている。なんと、「世界の大富豪上位62人の資産と、下位36億人の資産は同じ」だというのだ。CNN.co.jp1月18日から。(太線筆者、以下同じ)

<オックスファムは今週スイスで開かれる世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に向け、米経済誌フォーブスの長者番付やスイスの金融大手クレディ・スイスの資産動向データに基づく2015年版の年次報告書を発表した。
 それによると、上位62人と下位半数に当たる36億人の資産は、どちらも計1兆7600億ドル(約206兆円)だった。>
<また、上位1%の富裕層が握る資産額は、残り99%の資産額を上回る水準にあるという。>(同上)

 上位1%の資産は、残り99%の資産額より多い!そして、同報告書によると、格差はますます拡大し続けている。 

・62人の超富豪と、貧しい36億人の資産は同じ。
・上位1% の資産は、残り99%を超える。
・貧富の差は、ますます拡大している。

 このような世界の現状は、陰謀論者でなくても「おかしい」と思うだろう。米国でも、そう考える人が増えた。

 ところで、「グローバル化」と「貧富の差の拡大」は、どう関係があるのだろうか?ここでいう「グローバル化」とは、「人、モノ、金の移動が自由になること」を意味する。たとえば、「金の移動」が自由になり、世界の大企業や大富豪たちは、普通にオフショアを利用している。つまり大富豪は、合法的に「税金をほとんど払う必要がない」のだ。

 一方で、「人の移動の自由化」により、たとえば米国に貧しい国からの移民が殺到している。労働市場に安い労働力がどんどん供給されるため、元から住んでいた人たちの賃金は安くなり、職を失う人も多い。

 しかし、「労働力が安くなること」を、大企業は歓迎する。今回の大統領選で、こうした「行きすぎたグローバル化」に反対の声を挙げた候補が2人いた。1人は、民主党でヒラリーを追いつめた社会主義者サンダース。もう1人は、共和党のトランプだ。

 トランプ自身は大富豪だが、移民の規制を明言するなど、「反グローバル化」「米国第一主義」を掲げている。

 トランプが勝利した2つ目の理由は、「ISによるテロが頻発していること」だ。

 2014年8月、オバマは「イスラム国」(IS)への空爆を開始した。苦境に立たされたISメンバーたちは、難民に混じって欧州に逃れ、その後世界に散らばっていると言われている。たとえばドイツだけで15年、100万人以上の難民がシリア、イラク、アフガニスタンなどから来た。そのうち何人がISメンバーなのか、把握できない(誰も、「自分はISメンバーです」と宣言してやってこない)。
トランプは15年12月、「イスラム教徒の入国を完全に禁止しろ」と発言した。理由は、「誰が普通のイスラム教徒で、誰がISメンバーなのか分からないから」だ。政治家もメディアも「差別だ!」とひどく反発したが、米国民からは、「その通りだ!」という声が上がりで、支持率は下がらなかった。
トランプ当選の最大の理由
FBIはなぜヒラリー捜査を再開したのか?

 3つ目、最大の理由は、大統領選直前にヒラリー・クリントンの汚職疑惑に関心が集まったことだろう。

 ビル・クリントンが大統領を引退した01年、ヒラリーはニューヨーク州上院議員になった。2人は同年、慈善団体「クリントン財団」を立ち上げている。

 政府の汚職を研究する「政府アカウンタビリティ研究所」(GAI)のピーター・シュバイツァー会長は15年5月、「クリントン・キャッシュ」という衝撃的な本を出版した。全米でベストセラーになったこの本によると、クリントン夫妻は、以下のような構図で金儲けをしていたという。

1.ビル・クリントンが、外国政府、企業の要望を聞き、上院議員(後に国務長官)ヒラリーに、それを伝える。
2.ヒラリーは、政治力を行使し、外国政府、外国企業の願いをかなえる。
3.外国政府、外国企業は、見返りとして、ビル・クリントンに高額の講演料を支払うか、あるいは「クリントン財団」に多額の寄付をする。

「クリントン・キャッシュ」によると、その「黒い収入源」は、カザフスタン、ロシア、インド、アフリカ、中東、南米と、世界中にひろがっている。「クリントン財団」の汚職疑惑については、FBIも捜査している。ウォール・ストリート・ジャーナル10月31日付を見てみよう。

<クリントン財団の捜査に関する証拠の強さに上級幹部らが繰り返し疑問を投げ掛け、多岐にわたる取り組みを縮小しようと試みていたことが新たに分かった。一部の関係者によれば、この一件の追及を制限するよう捜査員たちに命じていた。同財団への捜査は、金融犯罪などの有無を見極めるために1年以上前に始まった。>

 この記事は、1.クリントン財団に金融犯罪の疑いがあり、FBIが捜査していること 2.FBIの上層部は捜査に乗り気でないこと、を示している。

 しかし、上層部が乗り気でなかったはずのFBIは、なんと大統領選挙直前に、「メール問題」「クリントン財団問題」の捜査を再開し、ヒラリーのイメージに決定的打撃を与えた。
捜査再開の理由についてFBIは、ヒラリーの側近フーマ・アベディンと、その夫アンソニー・ウィーナー元下院議員のパソコンから、私用メール問題に関係のある可能性があるメールが「新たに65万通見つかったから」と説明している。

 しかし、ロシアでは、「ヒラリーのあまりにひどい汚職に耐えかねたFBIが、彼女の支持率を下げるために、わざと選挙直前に捜査を再開した」とみられている。

 真相は分からないが、実際に支持率は下がり、トランプは勝利した。
米軍駐留費全額負担と在日米軍撤退は
どちらが日本にとっておトクか?

 次に、「トランプ新大統領と、どう付き合うべきか?」を考えてみよう。トランプは、さまざまな暴言を吐いているが、日本がらみで大問題になったのは、2つである。

1.日本がもっと金を出さなければ、在日米軍を撤退させる可能性がある。
2.日本の核武装を容認する。

 要するに、トランプは「日本がもっと金を出せば、在日米軍は留まる」ということを言いたいのだ。そうなれば、日本が核武装する必要もなくなる。つまり、日本にとって、トランプ問題は「在日米軍に残ってもらうために、もっと金を出すべきかどうか?」という話に集約される。

 これを検討する前に、「そもそも日本には脅威が存在するのか?」を考えなければならない。

 真っ先に思い浮かぶのは、北朝鮮だろう。そして、中国。毎度同じことを書いて申し訳ないが、中国は12年11月の時点で、ロシアと韓国に、「反日統一共同戦線」の構築を提案している。そして、「日本に放棄させるべき領土」には、北方4島、竹島、尖閣に加えて、沖縄も入っている。中国は、「日本には尖閣だけでなく、沖縄の領有権もない」と宣言しているのだ。さらに同国は、「反日統一共同戦線には、米国も引き入れなければならない」としている。

 つまり、中国が尖閣、沖縄を奪うのは「既定路線」であり、米軍が撤退すれば、必ず侵略を開始するだろう。結局、日本の選択は2つしかない。

1.トランプの求めに応じて、米軍駐留費用をもっと払う。
2.米軍に出ていってもらい、自分の国は自分で守る。

「独立国家としての理想」は、いうまでもなく「自分の国は自分で守ること」だろう。しかし、そうなると、巨大な中国に対抗するために、「防衛費増加」を避けて通ることはできない(ストックホルム国際平和研究所のデータによると、中国の軍事費は15年、2150億ドル。日本は409億ドル。その差は、実に5倍以上である)。
現在、日本の防衛費はGDPの約1%、約5兆円である。これは、世界レベルで見ると例外的に少ない。米国の軍事費は15年、GDP比で3.32%。日本が米国並みの軍事費を目指せば、防衛費は年間16兆円となり、現状の5兆円+11兆円増となる。そこまで極端でなくても、GDP比2%ぐらいは、当然必要になってくるだろう。そうなると防衛費は倍増するので、年間5兆円増となる。

 はたして日本国民は、「防衛費を年間5兆円増やすこと」に賛成するだろうか?財政面を考えても、おそらく無理だろう。では、トランプの要求に従って「米軍駐留費用」を増額すると、いくらかかるのだろうか?

 実をいうと、日本は既に「米軍駐留費用」の約75%を負担している(そのことを知ったトランプは、「日本はそんなに払っているのか!」と驚いたという)。

 防衛省によると、平成28年度の「在日米軍関係経費」は、5566億円となっている。これで75%ということは、100%負担すると年間7421億円が必要となる。

 7421億円-5566億円=1855億円。

 トランプから、「100%日本が負担しろ!」と言われ、それを実行すると、年間1855億円の負担増となる。一方、米軍に出ていってもらって完全自主防衛にし、防衛費を現在のGDP1%から2%にすれば、年間5兆円の負担増だ。どちらに経済合理性があるかは、明らかではないだろうか?
トランプの言動から読み取れる性格
「負けず嫌い」をうまく活用すべき

 トランプとは、どんな男なのだろうか?今までの発言からはっきり分かる特徴が2つある。

1.民族主義的である。
 多民族国家である米国で、「民族主義」という用語は適切ではないかもしれない。トランプ風にいえば、「米国第一主義」となる。

2.なんでも「損得」「お金」で判断する。
 資本家、経営者としては当然かもしれない。このことは、日本、韓国、サウジアラビア、NATO諸国などに、「もっと金を出せ!」と要求していることから明らかだ。

 BBCニュース11月2日付は、「ドナルド・トランプ氏の頭の中」という記事の中で、8つの特徴を挙げている。

1.過去について話すのが好きではない
2.けんかが好き
3.失敗を受け入れるのが嫌い
4.自分の名前が記事になるのが大好き
5.良い政治家は良いセールスマンだと考えている
6.自分は正直だから騒ぎになると考えている
7.パットが上手(らしい)
8.スキーの名人を良く思っていない、自分より上手いと見せつけられるのも嫌い

 トランプの過去のインタビューを分析して書かれたこの記事からわかるのは、「異常なまでに負けず嫌い」であるということだ。もっとも興味深いのは、「8」だ。

<8. スキーの名人を良く思っていない、自分より上手いと見せつけられるのも嫌い。
 本を書くにあたって、ダントニオ氏はトランプ氏の元妻イバナさんにも取材した。付き合い始めて間もなくコロラド州にスキーをしに出かけた時のことを、イバナさんは話した。
 イバナさんがスキーが得意だと知らなかったトランプ氏は、先に斜面を下ってから恋人に「こっちだよ、ベイビー、こっちだよ」と呼びかけたという。
 そこでイバナさんは「空中で回転したんです。2回、くるって。彼の前で2回。そしてそのまま遠くまで滑って行った」。
「ドナルドは激怒して、スキーを外して、シューズも外して、レストランまで歩いて行ってしまった。我慢できなかった。まったく我慢できなかったんです」>
(BBCニュース 11月2日)

 恋人が自分よりスキーがうまいのが、我慢できない!その後の態度は、まるで子どものようだ。日本は、こういうトランプの特徴を知り、うまく付き合うべきだ。安倍総理はトランプに会ったら、「私も日本国民も、米国が世界のリーダーで居続けることを望んでいます」と言おう。トランプは、きっと喜ぶだろう。

 続いて、「しかし国際社会は、米国が世界のリーダーで居続けるとは思っていないようです。ほとんどの米国の同盟国が警告を無視して、中国主導のAIIBに参加したことからも、それは分かります。世界は、中国が世界のリーダーになると思っているみたいですね」と言う。すると、トランプの負けず嫌いに火がつき、「どうすれば中国に勝てるだろうか?」と考えはじめることだろう。

 日本最大のリスクは、米国抜きで日中戦争になることである。そうなれば尖閣は、ほぼ確実に奪われる。

 日中戦争を回避するもっとも簡単な方法は、払う金を増やしても日米同盟を強固に保つこと。そしてトランプに、「対中国バランシング同盟」を主導してもらうことだ。日本が考えなければいけないのは、トランプの強大なエネルギーを、正しい方向に向けることなのだ。


安倍内閣はなぜTPP批准をいそぐのか?

新ベンチャー革命2016年10月28日 No.1520http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/36309520.html より転載

タイトル:米国民がみんな猛反対しているTPPをなぜ、日本だけが急がされているのか安倍自民党を支持する国民はみんなおかしいと思わないのか!

1.米国民がみんな猛反対しているTPPをなぜ、安倍自民党は強行採決してでも性急に国会を通過させようとしているのか:みんなおかしいと思わないのか!

 マスコミ報道によれば、2016年11月1日にあの悪名高いTPP法案の国会採決を行うようです(注1)。日本の新聞もテレビ局もTPP強行採決の話題を意図的に避けていると思われますが、日本を乗っ取る勢力から強い圧力が掛かっているからではないでしょうか。

 いずれにしても、安倍政権と日本政府は米大統領選前に、米国に先行して、TPP(注2)を批准すると決めています。

 周知のように、今、行われている米大統領選でもTPPは選挙の争点になっており、米国民多数派がこれに反対しています。そのため、米国戦争屋や欧米銀行屋の傀儡候補・ヒラリーですら、オモテムキ、TPP反対を唱えざるを得なくなっています。にもかかわらず、なぜ、日本だけが性急にTPP批准を決めようとしているのでしょうか、しかも、強行採決してでも国会を通過させようとしています、安倍自民党は・・・。

 本ブログの見方では、日本を乗っ取る米戦争屋ジャパンハンドラーからの強い要請と観ています。

 ちなみに、本ブログでは今の日本は米戦争屋に乗っ取られていると観ていますが、今回の安倍自民による性急なTPP強行採決の動きこそ、まさに、今の日本がTPPを推進したい米国戦争屋に乗っ取られている証拠です。

なお、上記、日本を乗っ取っている米国戦争屋(世界的寡頭勢力の主要構成メンバー)およびそのロボット・悪徳ペンタゴンまたは悪徳ヘキサゴンを構成する日本人勢力の定義は本ブログNo.816の注記をご覧ください。

2.米国が主導しているTPPの本命ターゲットは1500兆円国家・日本だ!

 今の米大統領選にて、米民主党支持者のみならず、米共和党支持者も含めてすべての米国民がそろって反対しているTPPをなぜ、日本だけがあせって、批准しようとしているでしょうか、日本国民はみんな不思議に思わないのでしょうか、ほんとうに信じられません!

本ブログの見方では、このTPPの真のターゲットは日本だからではないでしょうか。日本が批准すれば、米国は日本に対して、堂々と、TPPを適用できるのです、一方的に・・・。

 それではなぜ、TPP参加国で日本だけが米国からターゲットにされているのでしょうか、それは、日本は1500兆円もの国富をもつ金満国家だからです。

 ちなみに、本ブログのTPPに対する見方はすでに2013年時点で述べています(注3)。

 さて本ブログでは今の日本は米戦争屋に乗っ取られていると観ていますが、TPPはその乗っ取りを合法化するものです。そしてTPPを日本が受け入れれば、米戦争屋のみならず、欧米銀行屋(米戦争屋とは呉越同舟のライバル)も日本を乗っ取ることができるのです。

 本ブログでは、米戦争屋と欧米銀行屋(ゴールドマンサックスなどの米外資)は米国寡頭勢力を構成していると観ていますが、日本がTPPを批准したら、今後、日本は米戦争屋にとどまらず、欧米銀行屋を含む米国寡頭勢力全体に日本が完全に乗っ取られます、実質的には、日本は晴れて(?)、米国寡頭勢力の植民地となるわけです(注4)。

3.米国寡頭勢力が日本にTPP批准を急がせているのは、日本国民が米国民同様にTPPの正体に気付くのを恐れるから?

 日本を乗っ取る米戦争屋が異様に安倍自民に対して日本が一方的にTPPを批准するよう急がせているのは、今、行われている米大統領選で、米国民がみんなTPPに反対しているのが日本国民に知れ渡り、日本国民がTPPの正体に気付くのを恐れるからではないでしょうか。つまり、日本国民がTPPの正体に覚醒するのは時間の問題なので、その前に批准させたいということです、しかも、安倍自民はそれをわかって彼らの言いなりになっているのです。

 要するに、今の安倍自民党はもはや日本国民の利益のために存在する政党ではないのです(注5)。

 だから、安倍自民は日本国民をだましてでも、米戦争屋の要求を優先しているのです、もし逆らったら、安倍氏はたちまち、首相の座から引き摺り降ろされます。

4.安倍自民がTPPを成立させると、未来の日本はどうなるか

 TPPの正体については、ネットで多くの情報がアップされていますが(注6)、米戦争屋に牛耳られる日本のマスコミはTPPの真実を日本国民に知らせることはありません。日本国民がTPPの真実を知ったら、これは自分たちにとって不利益になるとすぐにわかるからです、なぜなら、TPPは日本の国富1500兆円を合法的に奪いたい米国寡頭勢力を利する取り決めだからです。その意味で、米国寡頭勢力は日本国民をだましてでも、彼らの傀儡政権・安倍自民にTPPを呑ませたいのです。

 TPPの真実とは、一言、日本の法律や規制より、日本に参入してビジネスをしたい米国企業の要求の方が上位に位置づけられるという点です。

 要するに、米外資は日本社会でやりたい放題となります。

 日本的な仕組みで、米外資に不利なものはすべてなくなる可能性が高いのです、たとえば、国民皆保険の日本的医療制度は米保険会社の思うままに変更させられます。また、国民年金や厚生年金制度も米外資主導の民営化年金に変更させられる可能性があります。

 日本社会が米外資の思うままになると、彼らはボロ儲けできる一方、日本の一般弱者は切り捨てられます。そして日本は今の米国同様に弱肉強食の超格差社会に変貌するでしょう。その結果、日本社会で米外資だけが儲かって、多くの日本人は今よりさらに貧乏化するはずです。また、多くの日本企業の株は今も、外資保有比率が高いのですが、TPP批准後は日本企業の外資化がさらに進みます。まさに、日本は米外資の植民地となるということです。

注1:毎日新聞“TPP 11月1日衆院通過を与党調整 会期内承認の公算”2016年10月28日
http://mainichi.jp/articles/20161028/k00/00m/010/142000c

注2:環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%92%B0%E5%A4%AA%E5%B9%B3%E6%B4%8B%E6%88%A6%E7%95%A5%E7%9A%84%E7%B5%8C%E6%B8%88%E9%80%A3%E6%90%BA%E5%8D%94%E5%AE%9A

注3:本ブログNo.726『日本の政官財の推進するTPPは単なる貿易自由化協定ではなく、“1%”寡頭勢力の謀略なのか:デモクラシー国家からコーポレートクラシー国家に転落させられる日本』2013年3月3日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/31548528.html

注4:本ブログNo.1230『TPPで日本国民はひどい目に遭うことになる:元凶は隷米政治家と隷米官僚にある、みんな目を覚ませ!』2015年10月7日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/35325987.html

注5:本ブログNo.1195『自民党を支持する全国の有権者のみなさん:グーグルにて”自民党“と”CIA“と入力して、自民党の正体を知ってください、さもないと、日本が大好きな日本国民は大迷惑です。』2015年8月24日
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/35204457.html

注6:kananet.com“これがTPPの毒素条項だ!”
http://www.kananet.com/tpp-1.htm


ベンチャー革命投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm

テックベンチャー投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/8285/column-top.html
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