消費税で“濡れ手で粟” 大企業が儲かる「輸出戻し税」の実態

2014年2月17日 日刊ゲンダイ より転載


消費税で“濡れ手で粟” 大企業が儲かる「輸出戻し税」の実態
http://gendai.net/articles/view/news/148026



湖東氏が推算した輸出上位10社の還付金増加額/(C)日刊ゲンダイ


 政府税調が法人税引き下げの論議を始めている。海外移転を防ぐため税金を安くして優遇しようとの考えだが、冗談ではない。大企業は消費増税で巨額のウマミを享受するのだ。


 元静岡大教授で税理士の湖東京至氏がこう言う。


「消費税には、企業が商品を輸出した時点で、国内の部品仕入れや原材料の価格に含まれている税額分を企業に還付するシステムがあります。いわゆる『輸出戻し税』『還付金』と呼ばれるものですが、納めなければならない消費税額より、輸出販売分で戻ってくる税額の方が多いのが実態です。2012年度の予算で試算したところ、還付金の総額は約2兆5000億円あり、1兆円以上が輸出企業や商社など上位20社に流れていることが分かりました」


■10%になれば年間5兆円


 この制度によって、一部の企業は客が支払った消費税を一円も国に納めないどころか、税率が上がるほど「還付金」が増え、どんどん懐が潤うというのだ。「5%」から「8%」になると、輸出上位10社の還付金がいくら増えるか、湖東氏が推算したのが別表だ。来年10月に10%に引き上げられると、現在の2倍の約5兆円が輸出企業に渡ることになるという。


「輸出戻し税の最大の問題は“横領”を公認するような制度だということです。本来、税金の還付とは、サラリーマンの年末調整のように、自分で納めた税金を戻してもらうことを意味する。ところが、輸出戻し税は、他人が納めた税金を懐に入れてしまうことができる、巧妙なスキームなのです。例えば、自動車メーカーや商社が国内から部品を調達して商品を輸出すれば、実際には下請け企業が払った消費税が、自動車メーカーが納めたものと見なされ、還付されます。払ってもいない税金が戻ってくるなんて、濡れ手で粟みたいな話があってはいけません」(湖東京至氏)


 消費税が上がるほど輸出企業は儲かる。財界が消費税に大賛成なのはこうしたカラクリがあった。
 その上、法人税もまけてもらおうとはムシがよすぎるのだ。


【湖東氏が推算した輸出上位10社の還付金増加額】
◆企業/税率5%/税率8%
◇トヨタ自動車/1801億円/2882億円
◇日産自動車/906億円/1450億円
◇ソニー/635億円/1016億円
◇本田技研工業/563億円/901億円
◇マツダ/504億円/806億円
◇キヤノン/465億円/744億円
◇三菱自動車/411億円/657億円
◇新日鉄住金/392億円/627億円
◇東芝/355億円/568億円
◇パナソニック/336億円/537億円
◇合計/6368億円/1兆188億円
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