民意は戦争法を廃止する政権を立ち上げて、これを実現することである。

恐ろしや「天皇の官僚」<本澤二郎の「日本の風景」(2130)より転載

<外務官僚の大突出>
 歴代の自民党の宰相は「日本の官僚は優秀だ」といって、彼らの敷いたレールの上を走った。大きな落とし穴に気付かなかったのだろう。敗戦でも戦争責任から逃げ延びた「天皇の官僚」である。彼らは731部隊並みどころか、戦後の新しい秩序の下でも権力を行使した。恐ろしや「天皇の官僚」である。安倍・自公内閣の先導役は、霞が関の外務官僚である。



<NSC創設から集団的自衛権行使、戦争法>
 安倍・自公内閣が誕生すると、彼らは真っ先に軍事力を振り回して覇権支配をして反省しないワシントンの制度を導入した。日本版NSCである。「カラスが鳴かない日があっても、外務官僚が安倍の馬鹿と会わない日はない」とささやかれて久しい。

 集団的自衛権の行使は、ワシントンの戦争屋の願望に違いないが、そうしたいという本心からの願望は、日本の極右と外務官僚の方だった。
 戦争法実現は、日米双方の右翼ダンスによって表面化、実現したものである。片方だけの求愛ではダンスはうまく踊れない。「外務官僚は、まんまと官邸の大馬鹿右翼を直接にコントロールできる体制を構築することに成功した」といえる。人は条約局マフィアと呼んでいる。愚かな極右政権とワル知恵を働かせる極右外務官僚が支配する日本である。

 自民党のタカ派政治家として活躍した元防衛族の山崎拓は、これまで防衛官僚のことは承知していたが、いま外務官僚の突出・暴走に対して、激しく怒って警鐘を鳴らしている。
<普天間問題で鳩山つぶし>
 思えば、沖縄の心を一番体した首相は鳩山由紀夫である。彼は普天間の移転先を県外、むしろアメリカに振ろうとした勇気ある政治家だった。
 そんな彼を葬り去った犯人は、外務官僚である。外務官僚とワシントンによる情報操作を、日本の新聞テレビは報道、鳩山を政権から引きずり下ろしてしまった。

 読売産経の情報操作に朝日なども追従して、鳩山封じへと世論を狂わせてしまった。鳩山にもう少しの忍耐がほしかった。鳩山つぶしのために、彼の支え役の小沢封じのためのスキャンダルの表面化だった。
 筆者は小沢退治には、外務官僚とナベツネも大きな役割を果たした、とみている。
<中曽根バブルは財務・大蔵官僚>
 日本の沈没は中曽根バブルの30年前に始まった。ニユーヨークのプラザホテルに、先進国の財務・大蔵大臣が集まって為替の変動について協議、日本は「円高ドル安」政策を受け入れさせられて、5年余のバブル経済が始動した。
 経済無能の中曽根は、大蔵官僚を信じて日本バブルに突進、これが5年後の破裂すると、実に1500兆円の資産が消えてしまった。経済大国日本の敗北となった。
 これの総括はなされていない。中曽根・大蔵の一大失政を今も隠している日本である。これについて中曽根も大蔵官僚も誰一人責任を取っていない。背後で、生長の家と神社本庁による極右の日本会議が浮上の機会を狙っていた。と同時に、外務官僚の台頭も際立つようになる。
<巨額借金財政>
 1500兆円の日本は、その後は空前の借金でやりくりして、かろじて生きてきた。財政は極端に疲弊・悪化した。先進国最大の借金大国である。
 毎年、税収に相当する借金額によって予算編成、日本の財政は事実上、破たんしてしまっている。既に1000兆円以上の借金に首も回らないのが、実情である。幼児を含めて、日本国民一人800万円以上の借金をしている計算だ。
<メガバンクに血税投入>
 バブル崩壊で、列島は失業・自殺者・企業破産に揺れ、惨憺たる状態に追い込まれてしまった。
 巨大企業は、借金を会計操作でごまかしてやりくりしてきている。粉飾決算は東芝に限らない。小泉内閣を操る財務官僚は、竹中というワル学者を入閣させて、財閥銀行に血税を投入するという荒業を強行した。
 財閥の傀儡政権であることの証明である。新聞テレビは、これに無力であるだけでなく、これを正当化させる論陣を張った。財閥と官僚と喧嘩できない日本の言論なのだ。
<野田の大馬鹿に8%消費税・安倍が実施、さらに10%へ>
 財務官僚は、愚かな民主党の松下政経塾の野田の内閣に消費税8%を受け入れさせて、これを強行させた。国民は激しく反発して、野田内閣を打倒した。
 安倍・自公内閣は8%を強行、さらに10%を押し付けることになる。民衆の生活は窒息しそうである。そうした中での戦争法の強行であった。
 元防衛族の山崎の「外務官僚利権のODA予算が激減、その代わりを自衛隊活用で外交権を維持しようとしている」という分析は確かであろう。
 筆者は以前、東欧を旅した時、日本の大使が「軍事力がないと外交が出来ない」というボヤキを直接聞いている。軍国主義は外務官僚の悲願と言ってもいいだろう。戦争法は、アメリカの押しつけだけでは説明不足である。
<官僚の背後に財閥>
 ここ30年来の「天皇の官僚」の活躍を分析したが、これは官僚の独断ではない。このことも重要である。
 財閥の存在を知る必要がある。日本の財閥は、憲法や法律を超えて行動する破憲・破法の存在である。東電福島原発にも、東芝粉飾疑獄にも捜査の手が及ぼうとしていない。
 憲法も法律も財閥に対して無力なのである。日本国民はこの事実に気付く必要がある。日本資本主義は、財閥支配の日本を象徴している。政府は無論こと、議会も司法も手が出せない。財閥が「天皇の官僚」をコントロールしている。

 いま大事なことは、民意は戦争法を廃止する政権を立ち上げて、これを実現することである。9条を守る政権である。その後は、財閥を規制する威力ある立法が不可欠である。
2015年9月29日記(武漢大学客員教授・日本記者クラブ会員
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