自民党が持ち出した国家緊急権はクーデターの準備

国家緊急条項は憲法を停止、国民の基本的人権は保証されなくなる。
桜井ジャーナルより転載



自民党が持ち出した国家緊急権はクーデターの準備とも見られているが、その前例は米の愛国者法


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 何らかの非常事態が起きた場合に権力を総理大臣に集中させる「国家緊急権」なるものが議論されているようだ。自民党が公表した改憲草案に含まれているためらしい。

 アメリカでは1950年代からそうした仕組みが具体的に導入されている。その当時から同国の支配層が先制核攻撃を計画していたことは本ブログで何度も指摘してきた。疲弊したソ連を「完全試合」で地上から消し去ることができると考えていたようだが、それでも核戦争になれば政府が壊滅する可能性もあり、そこでドワイト/アイゼンハワー政権は核戦争後に「秘密政府」を成立させることにした。そうした流れの中で1979年にFEMA(連邦緊急事態管理庁)が創設され、ロナルド・レーガン政権は82年にNSDD55を出してCOGプロジェクトを承認、NPO(国家計画局)が創設された。このプランの底流には国家緊急権の考え方がある。

 このプロジェクトは秘密裏に進められていたが、1987年7月に開かれた「イラン・コントラ事件」の公聴会で下院のジャック・ブルックス議員が取り上げられている。証人として出席していたオリバー・ノース中佐に対し、「NSC(国家安全保障会議)で、一時期、大災害時に政府を継続させる計画に関係した仕事を担当したことはありませんか?」と質問したのだ。この計画がCOGプロジェクト。公聴会を開いた委員会の委員長だったダニエル・イノウエ上院議員はこの質問を遮り、「高度の秘密性」を理由にして、強制的に終わらせてしまった。

 1988年になると大統領令12656が出され、COGの対象は核戦争から「国家安全保障上の緊急事態」に変更された。何が「国家安全保障上の緊急事態」かは政府の主観的な判断に委ねられている。

 この変更によって、2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとワシントンDCの国防総省本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃された際に「国家安全保障上の緊急事態」だとすることが可能になり、「愛国者法」(Uniting and Strengthening America by Providing Appropriate Tools Required to Intercept and Obstruct Terrorism Act of 2001/USA PATRIOT Act)が制定されて憲法の機能は停止、現在に至っている。つまりファシズム体制へ入った。

 アメリカは「国家緊急権」の準備を始めて20年ほどで憲法の機能を停止させ、十数年にわたって憲法を麻痺させた状態を続けている。その経験を踏まえ、日本でも「国家緊急権」を導入しようとしているわけだ。これまで日米支配層が行ってきたことを考えれば、クーデターの準備だと言わざるをえない。

 大震災や新たな原発事故だけでなく、クーデターを実行するために「非常事態」を演出するということもありえるだろう。ちなみに、東電福島第一原発の事故で政府が迅速に適切な対策を打ち出せなかったのは権力が総理大臣に集中していなかったからではない。原発の稼働が無謀だという事実の隠蔽を含め、情報を官僚が独占し、日頃の準備ができていなかったからだ。本当に日本の安全を考えるならば、秘密保護法を廃止して情報の公開を徹底することから始めなければならない。
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